トキ連協議会で中国の常秀雲さん講演

2007年8月29日 トキ交流会館でトキの野生復帰連絡協議会が開かれました。
トキの野生復帰連絡協議会は、トキと人の共生をめざして活動をする集落や農家、NPO団体、国・県・
市などの行政が集まって連携を図っていく会です。
今回の連絡協議会では会議に引き続き、協議会メンバーであるNPO法人トキの島とトキ連との共催で、中国の常秀雲さんから
「中国陝西省におけるトキ野生復帰の取り組みについて」の講演がありました。
常さんは中国陝西省野生動植物保護協会の副秘書長で、トキの施設や農民との調整を行ったり、
日本などからのトキの視察の受け入れを担当している方です。
講演では都市部でのトキについての啓発活動のようすや、トキの生息環境の保護、
有機農法を広めるための施策などトキ保護にかかわる一連の取り組みが紹介されました。
中国のトキは人工飼育のトキを含めると一千羽を超えたそうで、近年は洋県以外の地域でもトキの野生復帰を試みているそうです。

講演後には聞いていた方から「中国ではトキによる稲作への被害はないのか」や「サギなど他の鳥類と餌の競合はないのか」
など質問がされました。
常さんは「私は農家の専門家ではありませんが、陝西省の農家から聞くところだと、トキが稲苗を倒しても、
苗は再び立ち直るという話を聞いています。日本ではトキが害鳥であるという話を聞くが、
もしかして日本の水田と中国の水田では稲の密度などの違いがあるのかもしれません」と話しました。サギ類との餌の競合については
「中国では今そのことが問題になっています。実験的に実施している取り組みもありますが、サギを除いたりするのではなく、
野生の環境下でトキは強くなっていくと考えているのでサギもある程度は必要だと考えています」と説明しました。
最後に常さんは「いつも大事だと考えているのが人間活動です。とくに農業活動が大事です。トキと農民がふれあって、
互いに水田の中に入ったりするそんな環境の中でトキは元気になっていくと私たちは常に考えています。
中国では生息トキができる地域を拡大をしていっています。トキが中国全土に広がっていって、
いつしか日本と中国のトキが行き来するかもしれない。その美しい未来を実現できるように私達はがんばりましょう」と話し講演を終えました。

[ 掲載日:2007年09月05日 | カテゴリ:活動報告 ]
