■ 7月10日 野生復帰ステーションでトキの訓練開始
2007年6月29日に野生復帰ステーションへ移送され、 順化ケージに隣接するケージで飼育されていたトキが7月10日に順化ケージへ放鳥され、本格的な訓練がはじまりました。
それに先立ち、順化ケージへの放鳥式典が行われました。
環境省の田村事務次官、新潟県の泉田知事、佐渡市の髙野市長があいさつし、これまでの佐渡市民や関係者の努力に感謝し、
トキの野生復帰への期待が語られました。
佐渡市立行谷小学校の児童は、トキ学習の成果としてトキの詩とトキの歌の発表をしました。
また、トキ保護募金へ寄付を続けている北越銀行のトキ愛護募金から、電気自動車が施設の管理用に贈呈されました。
知事や行谷小学校の児童を交えてテープカットを行い、トキが順化ケージに放鳥されました。

今回放鳥されたのは、オス3羽メス2羽の計5羽です。
順化ケージへの仕切りネットがはずされると、1羽のメスのトキがパッと飛び立ち、奥行き約80メートルあるケージの上まで飛んでいきました。
しばらくするともう1羽のオスのトキが飛び立ち、残りの3羽も歩いて順化ケージに移動しました。
金子トキ保護専門員によるとトキはまだ落ち着かないようです。
これまで平らな地面でしかすごしたことのなかったトキたちにとって順化ケージに再現された棚田や斜面は初めて経験する環境で、
羽ばたくときに少しバランスを崩したりしている姿も見られました。
金子さんは、「広いところに出てよかったです。事故のないように、元気に過ごして欲しいです」と話していました。

(行谷小学校 トキの歌発表)
来賓のひとり、佐渡とき保護会顧問の佐藤春雄さんは、「本当にうれしい。地元が一丸となって進めてきたおかげだと思っています。 これからトキの性質について島民のみなさんに知ってもらうことが放鳥にむけての一歩です。トキの野生復帰に向けてますます前進してください」 と、喜びを語っていました。
佐渡トキ保護センターでは、この5羽について、当面のあいだ新しい環境に慣れることを最優先に、入念な健康管理を行っていきます。
そして、専門家の意見も踏まえたうえで野生復帰に向けての本格的な訓練に移行していく予定です。
野生復帰ステーションでは今冬までに、もう一度、トキの移送を検討しています。
なお、6月29日に保護センターから野生復帰ステーションにトキが7羽移送されましたが、7月2日にオス1羽が死亡しました。また、 メス1羽が頭をケガをしたため、佐渡トキ保護センターで治療を受けています。

(管理棟のモニター。広いケージに移動したトキが映っています)
