■ 2008年生まれのヒナも、試験放鳥にむけて訓練開始

(順化ケージのヒナ 写真提供:環境省、佐渡トキ保護センター)
2008年、15羽のトキが試験放鳥に向けて訓練している野生復帰ステーション順化ケージで、トキが自力で営巣しヒナが誕生しました。 訓練初年度からの営巣やヒナの誕生は野生復帰ステーションの予想を超えたできごとでした。
順化ケージは、野生復帰ステーションの中でもっとも大きなケージでトキが広い敷地を飛び回り、
自分でエサを探すなどの野生復帰に向けた訓練をしています。この順化ケージには、
2007年7月と2008年2月に合計15羽の若いトキが入れられました。
その後、繁殖期に入るとこの15羽から6ペアができました。4組が営巣と産卵し、そのうち1組に2羽のヒナが誕生しました。
このヒナの兄弟は6月下旬に巣立ちをし、順化ケージ内のトキの繁殖期は終わりとなりました。

(ヒナ2羽でつつきあい 画像提供:佐渡トキ保護センター)
2羽のヒナは巣立ち後しばらくは2羽そろって行動していましたが、現在は別行動も多く見られ、親鳥と変わらない行動をしています。
飛んだりドジョウをとることはまだ上手くありません。飛行は直線的で、コントロールできるようになるにはもうしばらくかかりそうです。
エサは池のドジョウのほか、地面でも探索して食べています。
2羽のヒナは佐渡トキ保護センターで繁殖したヒナと比べて、今までのところ行動、成長、見た目などに違いはないようです。

(エサの探索。ヒナ特有の黄色い顔が見えます。 画像提供:佐渡トキ保護センター)
野生復帰ステーションでは、繁殖期のあいだはケージに人が入るのを控えていました。繁殖期が終わった7月からは、
秋の試験放鳥に向けてトキが万全の状態となるよう訓練をすすめています。
訓練の内容は従来と同様に、食べる力や、飛ぶ力をつける訓練、人に適度に慣れさせる共生のための訓練をしています。また、
トキの天敵と想定されるカラスやオオタカの鳴き声やトキの発する警戒音などを聞かせて反応を調べることもしています。ヒナは訓練に対して、
おおよそ大人のトキと同じような反応をしています。2月にケージに追加された10羽と今年生まれた2羽のヒナは、
これからが本格的な訓練になります。

(順化ケージ内を飛翔する大人のトキ 写真提供:環境省)

(写真提供:環境省)
