■ 第2回トキ放鳥が行われました
2009年9月29日(火)、第2回トキ放鳥が新穂正明寺地区で行われました。
今回の放鳥方法はソフトリリースです。同地区に設置した放鳥用の仮設ケージで1カ月ほどトキを飼育し、周囲の環境に慣れさせた後、
放鳥日にケージの入り口を開放して、トキが自然に飛び立つのを待つという方法です。
初日から1週間のようすをお伝えします。
トキが写っている写真:環境省提供

(左:仮設ケージ 右:ケージからトキが飛翔した瞬間)
今回放鳥されたトキは、オス8羽、メス12羽の計20羽です。さまざまなトキの行動について知るため、 1才から5才までの幅広い年齢のトキが選ばれました。その中には、2008年に野生復帰ステーション・順化ケージで繁殖したつがい (No.08と05)とその子ども(No.31)、順化ケージで訓練をしていないトキ2羽(No.16と17)なども含まれます。
9月29日にケージの入り口を開放し、5日間かけて全羽がケージの外へ飛び立ちました。
はじめ、トキはケージ入り口に来ても、再びケージ奥のとまり木へ戻るなどして、なかなか外へ出ませんでした。半数は、
ケージ入り口付近でエサをとっているときに飛翔しました。そのほかは、ケージ内から直接外へ飛び立ったり、ケージ内を飛翔・旋回してから、
外へ飛んで行きました。
順化ケージでの訓練をしていないNo.17は、ケージ外へ飛翔後、茂みに入り、動けなくなっていたため、
佐渡トキ保護センターの獣医師が保護してセンターに収容しました。
No.17に怪我などはありませんが、再度放鳥される予定はありません。

(パブリックビューイング会場や遠く離れた田んぼから見守る人たち)
トキは、連れ立つことなく1羽1羽、飛び立ちました。その後ケージ周辺に集まって、複数羽で行動しているトキもいます。まだ「群れ」 として行動が同調しているようすではなく、1日の中でも何度かメンバーが入れ替わっています。放鳥4日目には、 前年に放鳥されたトキの群れと合流するトキもいました。

(左:10月2日新穂地区にて 右:10月7日両津地区にて)
トキの所在は、モニタリングチームや、市民によるトキモニターボランティア、佐渡市トキ保護監視員、
市民からのトキ目撃情報などの協力によって、確認されています。ドジョウを食べるようすや、
見えなくなるほど空高く飛翔するようすも観察され、採餌や飛翔能力が確認されています。
トキは、キョロキョロと辺りを見ながら、地形を確認するように飛んでいるそうです。放鳥後2~3日はケージ周辺で確認されていましたが、
その後は行動範囲を広げています。今後、お気に入りのエサ場やねぐらが決定するまで、しばらく行動は落ち着かないと予想されています。
環境省佐渡自然保護官事務所の笹渕自然保護官は、今回のトキ放鳥について「トキは予想よりも、なかなかケージから出ませんでしたが、
パニックなど起こすこともなく、全羽が出て安心しています。放鳥後ケージの周辺に集まり、複数羽で行動していることは、
群れの形成を期待したソフトリリースの効果だと思います。今後はトキが環境に慣れて、群れが安定することを期待しています」と話しました。

(10月4日 3羽で休息)
