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■ トキ見まもる中、順化ケージで稲刈り

野生復帰ステーションの順化ケージでは、5羽のトキが来年予定されている佐渡の自然下への放鳥に向けて訓練中です。 順化ケージ内は水辺や自然木などさまざまな環境がつくられ、トキの行動を観察しています。
今年5月トキが順化ケージに入る直前に、ビオトープのひとつに田植えが行われました。
(田植えのようすはこちらhttp://toki-sado.jp/fanclub/0300/post_43.html
そして、2007年10月19日(金)にトキの訓練を兼ねた稲刈り作業が行われました。
訓練名は「人との共生訓練」。これは、放鳥後、トキが人の活動に対してパニックにならないよう、 トキをある程度人の活動に馴れさせる訓練です。
トキファンクラブ事務局は、順化ケージの近くの観察テントまで入れてもらい取材しました。

作業前の説明と打ち合わせ

今回順化ケージに入るのは佐渡トキ保護センターの金子良則獣医師と、トキの野生復帰連絡協議会会長で農家でもある高野毅さんのふたりです。 当日は野生復帰ステーションの管理棟で金子獣医師、高野さん、 環境省佐渡自然保護官事務所の岩浅有記自然保護官が今回の稲刈りについての説明と打ち合わせを行い、金子獣医師の 「こちらがビクビクするとトキもビクビクします。緊張せずふだんどおりにやりましょう」との言葉とともにケージにむかいました。

この日、5羽のトキは順化ケージの入り口近くにある稲刈りする田んぼの近くで採餌をしていましたが、 ケージより遠く離れたところに人の姿を発見すると5羽ともすぐに飛び立ってケージ一番奥のとまり木へ移動しました。
刈り取った稲を束ねるためのワラを腰につけた金子獣医師と高野さんがケージの中に入って、手刈りで稲刈りを始めました。 作業中に金子獣医師は時折かがんだまま顔を上げてトキを見ていました。高野さんも稲を束ねるとき、たまにトキを見ていました。

遠くのとまり木にトキ5羽


トキはケージ奥のとまり木にとまったまま、最初はじっと稲刈りの方を向いていましたが、 作業が進んで稲のハザがけを始める頃になると5羽は止まり木の上を移動したり、羽ばたいて地面に降りたり、 再びとまり木に飛んで戻ったりしていました。作業の人の方に近づいてくる気配はありませんでした。
ケージ内の木にロープが渡されたところへ稲束をすべてかけ、作業終了です。
それから金子獣医師と高野さんは土手にどっかりと座って一服をして雑談を始めました。その間、 トキは動きを止めて止まり木の上でじっとしていました。

トキを見ながら

作業開始から1時間ほどでふたりはケージから出てきました。
今回、高野さんはふだんの田んぼ仕事姿で順化ケージに入りました。 決められた作業服以外の服装で一般の人が順化ケージに人が入ったのは初めてで、これもひとつの訓練でした。この日の作業を終えて高野さんは 「トキは10分ほどでなれたようすに見えた。さらにいろいろな服装で試みをしてほしい」と話し、 管理棟で作業のようすを観察していた岩浅自然保護官は「(トキが)落ち着いていました。今回の服装の変化にも問題はありませんね」 と話しました。

野生復帰ステーションでは今後も人との共生訓練を進めます。他にもトキについてモニタリングにより新たなデータを収集します。また、 より一層佐渡の自然に近い環境で訓練できるよう順化ケージ内の改良も進めていく予定です。
作業を終えて

 

[ 掲載日 2007年10月25日 | トキのニュース ▼ひとつ前へ戻る ▲ひとつ次へ進む ]