■ インタビュー・佐渡市トキガイド 本間信子さん
佐渡市トキガイドは、佐渡市からトキガイドとして認定を受けた、地元の人によるボランティアガイドです。2009年度は、
島内各地の約30名が登録し、それぞれの語り口でトキの魅力を紹介しています。今回はトキガイドの本間信子さんに、
トキガイドになったきっかけや、トキガイドについてのお話を聞きました。(聞き取り:佐渡トキファンクラブ)

(トキの森公園トキ資料展示館 キンちゃんのはく製と)
私は青森県出身で8年前から新穂潟上地区にある夫の実家に住んでいます。生きものは何でも大好きです。佐渡の道路は、
よくタヌキやイタチが横切るのですが、見つけると車を停めて観察してしまうほどです。トキのことは名前を知っているくらいでした。ある日、
祖父から「潟上水辺の会」のことを聞きました。トキ交流会館のトキ学習で、
子どもたちと一緒にトキのエサ場づくりなどをする地元の人の集まりです。私は「せっかくトキがくらしている地元にいるのだから、
トキのために何かしたい、何かしなくちゃ!」という思いで、祖父と一緒に潟上水辺の会に入り、
子どもたちとエサ場づくり活動をするようになりました。

(トキ交流会館トキ学習。 子どもたちとトキのためのビオトープづくり)
佐渡市が主催する「市民環境大学」の講座に「トキガイド養成講座」が開設されたとき、私は「トキのことを知りたい!」と受講しました。
トキガイド養成講座は、1年間受講し、検定試験に合格するとトキガイドとして認定されます。
私は認定試験では合否発表を待てずに電話で問い合わせました。結果は合格していてうれしかったです。
実際にトキガイドとして活動するかどうかは本人の意思によります。私は何にでも興味があるので「トキガイドもやってみよう。
なんとかなるさと」と思い、パートの仕事の時間を調整してガイドを始めました。

(ガイド中。トキのこと、佐渡のこと、いろいろお話します)
トキガイドは、個人や団体のお客様の対応と、両津港から定期的に運行されている「朱鷺バス」に乗車してのガイドがあります。 「トキの森公園」「トキ野生復帰ステーション」「トキ放鳥地」「トキ交流会館」を2時間程度でめぐり、 それぞれの場所でトキガイドが解説をします。

(野生復帰ステーション観察棟からのながめ。下に見えるのは、次回放鳥されるトキがいる「順化ケージ」)
初めてお客さんを目にして「こんにちはー」とあいさつしたとき、私は「わぁ楽しい!」という感情でいっぱいでした。
ガイドする2時間があっという間です。私は佐渡にいるトキたちの近況を伝え、潟上水辺の会の話もします。お客様の中には、
本州のトキの情報や、地元でのトキにまつわる言い伝えなどを教えてくれる方もいます。私も興味津々で、いつも話の掛け合いになります。
周りの方もそれを聞いて、どんどん興味が伝わっていくようです。

(トキ交流会館で最近のトキの位置情報を見る)
お客様は野生のトキを見ることができなくても満足しているようです。それは、いろいろな話を聞いて、
自分の中のトキのイメージが膨らむからなのかもしれません。パンフレットだけを頼りに見て回るよりも、いろいろな知識を得ながら見ると、
もっと観光が楽しくなりますよ。
私はガイドをするようになって、トキ情報へのアンテナがさらに伸びました。新聞にトキのことが載っているとうれしくて、知れば知るほど
「今どうしているかな、ちゃんとお腹いっぱい食べているかな」など親の心境です。トキのことを知ってほしいから、
どんどんいろいろな人にガイドしたいです。そして、もっとトキを守りたいです。

将来は、トキがいっぱい佐渡の空を飛んで、みんなの目に触れてほしいです。せっかく佐渡に来たお客様に、佐渡の象徴であるトキを、
すごくきれいな姿を見せてあげたいという気持ちです。トキが飛んでいる姿はとても美しいです。でも反対に、人なつこくない鳥だから、
安心して繁殖できるように、ひっそりとさせてあげたいという思いと半分半分です。
佐渡には各地域それぞれにいっぱい見どころがあります。私も佐渡の知らないことがいっぱいあります。佐渡のことは何でも知りたい、 見たい、聞きたい。そして今度は伝えたいです。トキガイドとして、トキのことをいろいろと案内できるように、これからも一層がんばります。 どうぞみなさん佐渡へいらしてください。
